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9 / 2 ロマンチックがとまらない
前回あんだけ失態をおかしたのに、今日もまた団体客要員でした。
バイトの話です。
しかも人数が増えて39名様。3時間飲み放題というMAXコース。
これはイジメか、それともリベンジのチャンスを与えてくれたのか。
もうホントきわどい采配だなぁ~なんて心の中で嘆きつつも、予約時間まで1時間の猶予があったのを利用して、前回の失敗の原因を分析し、仮想客を相手に2,3度予行練習を行い、できることを全部済まします。そして時間になり、
「今日はどんな怖い人がきたって絶対さばいてやる!でなきゃ引退だ!」
そんな悲壮な決意を胸に、入り口へ向かう。

緊張した面持ち
エレベーターのドア――開く
対面

「勝った!」

現れたのは、大学生のアート系サークルで、しかもその半数以上を女の子が占めていました。
もうあとはルンルン気分で接客。笑顔も自然とあふれてきます。途中その団体のある男の子が女の子に告白したらしく、室内のボルテージは急上昇。返事の言葉は直接には聞こえなかったけれど、のちほど酒の力を借りてその男の子が号泣しだしたことから判断すると、ダメだったんでしょうね。「あの二人ならお似合いだと思うんだけどな~。」という女の子同士のヒソヒソ話が耳に残りました。

ってかね、正直俺もまざりたかった。
だってさ、こんな甘酸っぱい飲み会なんて、めったにないじゃない!
けっきょく俺は「入れて~。」のひとことが言えない人間で、「誰か飲み物注文しろよ!(そしたら部屋の中に入ることができて、注文をとりながら話に加われるのに)」なんてことを悶々と思いながら、それでも部屋の入り口で待機することしかできない従業員で、そしてその告白した男の子のわめき声を聞きながら、なぜだか目頭が熱くなるのをとめられない。
場末の居酒屋に虹が架かった、そんな金曜の夜でした。
by shioire | 2005-09-03 03:24 | 日記の倉庫
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